電力ケーブル絶縁回復技術
ケーブルキュアのご紹介
特長: ケーブルに新しい命を与えます!
- 水トリーが出来て絶縁が劣化した電力ケーブルの更新が不要です。特殊な薬液をケーブル導体部に注入して、ほぼ新品ケーブルの絶縁性能にまで回復が可能です。
- ケーブルを新規に更新することに比べて、大幅なコストダウンが図れます。
- 短い工事期間での施工により、設備停止期間を最小限度にとどめます。
- 世界でオンリーワンの技術です。

水トリー
絶縁体にできた水トリー
ケーブルキュアで修復できます。

電気トリー
水トリーが成長して電気トリーにまで進行
この状態になるとケーブルキュアでの修復は不可能になります。
水トリーとは、ケーブルの絶縁を保つ架橋ポリエチレンが水のある環境で長時間通電を継続した時に発生するケーブルの絶縁劣化現象です。染色して観察すると木のように見えることから、水トリーと呼ばれます。水トリーが成長して、最終的には絶縁が保てなくなり絶縁が破壊されて、ケーブルの短絡事故が起こります。
『水+電圧+熱 のサイクルが、水トリーを成長させます。』
ケーブルキュアは、この問題を解決します。
ケーブルキュア実績(2018年5月現在)
海外での実績
- アメリカでは27年以上、ヨーロッパでは19年以上の施工実績があります。電力ケーブルで、総延長は40,000Km を越えます。
- 全世界で、700社以上の顧客に、サービスを提供しています。
- 新規ケーブルにも将来的にケーブルキュアのサービスが可能なように薬液注入の治具を設置のうえケーブル敷設を行っています。
日本国内での実績
2007年にこのサービスを開始して以来、20回線7,900mの施工実績があります。ケーブルキュアの施工後にケーブルの絶縁性能が大幅に向上したことが測定データーとして確認されています。
電力ケーブル絶縁回復技術 ケーブルキュアのご紹介
ケーブルキュアの対象となるケーブル
- 生産年代が1970年以降の架橋ポリエチレンケーブル
(特に湿式架橋ポリエチレンケーブル)。 - タンデルタ法などで、ケーブル内に水分が混在していることが確認されているケーブル。
- 水トリーの存在がはっきりしているケーブル。
- 直流漏洩電流法などで定期的に診断して、絶縁性能が劣化していることが確認されているケーブル。
水トリーによる電力ケーブル破壊

ケーブルキュアによる絶縁回復

薬液は絶縁体内に存在する水分子と結合し、高分子化して絶縁性能を修復します。
ケーブルキュア施工手順
TDR・DLROでのケーブル調査

TDR(時間領域反射率測定器)とDLRO(デジタル高精度抵抗値測定器)でケーブルの事前調査を行う。
ケーブルの中間有無などを確認する。
端末と注入用アダプターの準備

既設の端末を撤去し、新しく対象ケーブルに適合する端末と薬液注入口となるアダプターを用意する。
端末とアダプターの取付け

ケーブルに端末とアダプターを取付ける。
リークテスト

キュア薬液注入前に圧縮ガスにて、ケーブル本体の貫流テスト及びリークテストを行う。
TDR・DLROでのケーブル調査

キュア薬液を、ケーブル端末(片側)から炭酸ガスにて圧力をかけ、ケーブル導体部に注入する。
キュア薬液到達の確認(到達側)

透明チューブにキュア薬液が流れてきたことで、薬液の到達を目視で確認できる。